ブラジル
クリチバ都市交通システム
Ms. Mariza Pereira Rodrigues
パラマ国立大学 マリザ・ペレイラ・ロドリゲス女史
過去30年の間、ブラジルは都市化の大きな過程を経験した。ごく短い期間ブラジルの中型の都市は郊外から多くの人々を受け入れ、この社会的変化により都市計画担当者達は効率のよい都市交通システムを開発する必要性に直面した。
この変化に対応する最も興味のある解決策は、国の南部に位置するクリチバで実施された。1970年代の初期以降、クリチバの市議会は都市交通を優先問題として取り上げた。
都市の多くの住民が利用できる交通手段は、現在また将来の長い期間に亘ってバスであると考えられていたが、クリチバ市は過去数年の間、現実的でない技術の輸入に頼ることなしに自身による交通問題解決策を見出す能力のあることを示し、効率のよい、低費用ですぐに実行できる解決策は、よい結果を直ぐに生み出している。
専用レーンを使用して運行される「Bi」と呼ばれるバス、および直接路線ネットワークまたは「リンゲリンホ」(高速バス)は短期間でRITの品質改善に大きく貢献し、組織および公共機関からの人間尊重の気持ちを人々に伝えている。
水平な乗り口と出口のついた、また乗車前に運賃を支払う
Biバスは、その大きな容量と効率により、今まで長期の準備期間と市の貧弱な予算に対して大きな投資を必要とした「地下鉄以前」あるいは近代的な市内電車に取って代わった役割を果たしている。
バスと「地下鉄以前」との間の中間の解決策を求める世界的な傾向は、今まさに動き出そうとしている。以下の頁に、クリチバの都市交通システムの近代化についての重要な手順特に、採用された最新の技術に焦点をおき、説明する。
効率的な交通システムと生活の質の間をバランスさせる最近の必要性により、研究と効率的な解決策の実施が基本になる。各国のいくつかの都市は、この新しい手法を探求しています。クリチバは既にその手段を発見したのです。
クリチバ都市交通の概要
クリチバ市の都市交通システムは、個々の交通の代わりに全体的な交通を優先している。
バスは独特なモードの経済的な手法であり、今まで経験されたことのない性能と品質を達成する単純だが、効率的な発明である。
RIT
の発展ある大きさの都市にとって、よい交通システムがあれば優れた都市になる。
実態を確かめながらクリチバ市は年とともに、私達にとって現実的でない技術輸入に頼ることなく交通問題に対する新しい解決策を見出している。これらは低費用で、早期実施が可能で結果も直ぐ判明する、簡単で効率のよい解決策である。
水平な乗り口と出口を持ち乗車前に運賃を支払う直接路線は、管状(TUBE)駅の簡単で効率のよい技術を採用した改良の一つの事例である。このシステムは通常のシステムに比べ費用を18%減少し、全体としての効率を改善し、また迅速な交通によりユーザーは交通に要する時間を毎日1時間は節約できる。
車椅子電気エレベーター
水平な乗り口と出口のついた、また乗車前に運賃を支払うBiバスは、その大きな容量と効率により、今まで長期の準備期間と、市の貧弱な予算に対して大きな投資を必要とした「地下鉄以前」あるいは近代的な市内電車に取って代わった役割を果たしている。
「路面鉄道の大きさ」を持つこの巨大なバスは、直接路線の「LIGEIRINHOS」(高速バス)から学んだものである。これは低費用、廃棄物の削減、そして常時改良のもう一つの事例である。
「BI」バス
市の交通システムでは、障害者に対する考慮が優先的に取り上げられた。障害者の乗降を援助するために、RIT(統合交通ネットワーク)では最初から駅にはエレベーターを設置するか、あるいは勾配をつけている。
システムには通常4列の椅子があるが、特別バスには多くの出口に便利な車椅子を収容する場所を設けて身障者を助けるようにしている。
RITの一部として、SITES(特殊学校向けの統合交通システム)は、物理的にあるいは精神的に障害のある人々を助ける特殊学校用のネットワークとしての役割も果たしている。
このサービスでは、家で生徒を拾い、「SITES」の主な駅に運び、そして特殊学校に専用線を使って送っている。
管状(TUBE)駅のエレベーター
ここで採用した発明に対しては、世界的な関心と興味が寄せられた。
クリチバは大量交通に関して世界的に先進したものであり参考になるものである。私達の解決策は、他の多くの都市、国また開発途上国でも利用できるものと確信している。
クリチバはURBSを通じて沢山の公式訪問、情報配布および技術協力の要請を受けており、私達の行動が正しかったことを裏付けている。
BNDES(経済および社会開発国立銀行)およびBIDを通じてのすべての都市における広範囲で重要な作業計画に対する低費用の解決策を伴う経済支援は、私達を勇気付ける。
バスと地下鉄の間の中間的解決策を求める世界的な傾向は、まさに始まろうとしている。異なる国のいくつかの都市が新しい手法を探している。
クリチバは既にそれらを見つけたのである。